眠りの質を高める

眠い日は午後1時間の昼寝を

「睡眠時間は4時間でも平気」などという人がいますが、医学的に見ると寿命が長いのは1日7時間睡眠をとる人です。肌についていうと、6時間以下になると、肌あれしやすくなるようです。

それでは、1日6時間寝れば昼夜逆転していてもよいのかというと、ホルモン分泌が狂うため、肌にとってはあまりよくありません。人間の脳は、太陽の光を目から受けることで体内時計をリセットしています。つまり、昼と夜という太陽の動きと合わせて生活しないと、体内時計が狂い、ホルモン分泌も狂います。日によって就寝時間が違うのも、体内時計が狂うのでよくありません。

「そうはいっても忙しくて、睡眠時間が確保できない」という人もいるでしょう。どうしても睡眠を削る場合は、早く寝て早く起きたほうが賢明です。つまり睡眠の前半が大事なので、後半を削ったほうが肌や体には影響しにくいということです。

また、「寝不足の分を週末に寝だめして取り返す」ということは、基本的にはおすすめできません。朝日の刺激だけは受けないと体内時計をセットできないので、昼まで寝ていると睡眠リズムが狂います。いつより遅くまで寝るとしてもプラス時間にとどめ、とりあえずいったは起きましょう。そして午前中はきているべきです。

どうしても眠気が残る人は、午後に1時間以内の昼寝をします。それ以上の寝だめをするとその日の睡眠が浅くなる、さらにそれをリセットできないまま月曜日を迎えることになるので、ずっと疲れが抜けなくなるのです。基本的には普段の睡眠を十分とることです。

眠りの質は工夫次第で高められる

「寝つきが悪い」「眠りが浅い」という悩みを抱えている人は非常に多いものです。

睡眠の質を高めるために、以下のような工夫をしましょう。

体内時計を意識する

就寝時刻を一定させて、体内時計を狂わせないようにします。また、朝日の刺激で時計をリセットすることが大切なので、朝起きたらすぐカーテンを開けましょう。逆に、夜に明るいものを見ると脳が朝と勘違いするので、照明を明るくしすぎたり、夜遅くにパソコンや携帯電話の画面など光るものを見ることは控えます。

適度に体を動かす

日中運動することが大切です。ただし、寝る前の体操は逆に目が覚めてしまうことがあります。ゆっくりしたストレッチくらいにとどめましょう。

寝る前に入浴する

睡眠に入るときに、体温は3度ほど低下しますが、その下降が急速であるほど深い睡眠に入れることが知られています。お風呂などで体を温めてから寝ると、熟睡できるのはそのためです。反対に足が冷たいまま布団に入ったりすると寝つけなくなります。

カフェインを控える

カフェインを含む飲み物は1日2杯くらいまでとし、また夜8時以後は摂らないようにします。栄養ドリンクや市販の風邪薬にもカフェインの入っているものがありますので、気をつけましょう。

寝酒は逆効果なので控える

アルコールは一瞬眠気を誘いますが、体内で分解されるときに覚醒物質に変わり、睡眠の質を低下させます。眠れないという理由でアルコールを口にすることは、絶対にやめましょう。毎日飲酒をすると、それだけで不眠気味になります。

そのほかの睡眠を妨げる物質にも注意する

タバコ、ビタミンCの飲み薬なども睡眠を妨げる可能性があることが報告されています。寝る前に口にすることは控えましょう。

そのほか、一部の痛み止めや血圧の薬など、体質によってさまざまな薬が不眠の原因になりうることが報告されています。薬を服用している人は、医師もしくは薬剤師に相談してみましょう。

睡眠を誘うものを取り入れる

カモミールティーや温かい牛乳を飲むことは、寝つきをよくする作用があります。ラベンダーのアロマオイルを嗅ぐのもよいでしょう。また、漢方薬では帰脾湯、酸棗仁湯、三黄瀉心湯、黄連解毒湯、半夏厚朴湯などが不眠に使われます。退屈な本を読むことも有効です。

病気がからんでいないか検査する

寝つきが悪くなる病気として、むずむず脚症候群、甲状腺機能亢進、糖尿病などがあります。睡眠時間を十分とっても日中に強い眠気に襲われる人は、睡眠時無呼吸症の可能性があります。また、当たり前のことですが、腰が痛い、お腹が痛いなど、何か原因があって眠れない人は不眠症ではありません。原因のほうの治療を優先すべきです。

不眠症に用いる漢方薬は、就寝前のみ服用する場合と、1日2~3回服用する場合があります。睡眠薬ではないので、昼間に服用しても眠くなることはありません。

脚にビリビリするような感覚や灼熱感などを感じて寝つけなくなるもので、高齢者に多い病気です。レストレス・レッグとも呼ばれます。

際には、その間に断続的に寝で、あまり気にしないことです。

増える睡眠薬依存

いろいろ工夫しても、どうしても寝つけないという人がいます。

不眠で心療内科を受診すれば、すぐに薬をくれます。「軽い入眠剤」として処方されるものは、ほとんどが抗不安薬です。「軽い」とは2~3時間で効果が切れるという意味で、副作用がないという意味ではありません。確かに、翌朝眠気が残ることはほとんどありませんが、これらを使い続けると、依存性が生じて薬をやめられなくなることがあります。

「これは常用量性依存といわれ、薬が効かなくなったり薬の量が増えたりすることがないままに、つまり本人が気づかないうちに依存症になっているのです。「依存」というと、薬が効かなくなって使用量が増えていくイメージが

ありますが、それがないのが睡眠薬依存の怖いところなのです。依存ですから薬をやめると禁断症状が生じてよけいに眠れなくなり、ひどい場合は興奮状態になります。高齢者では睡眠薬を長期的に使いすぎると記憶障害や筋弛緩作用(ふらつきや転倒)などを起こしてしまうことがあります。「軽い」と称される短時間型の睡眠薬のほうが、実はこのような副作用を起こしやすいのです。

不眠はある意味で病気ではないといわれます。農業などの肉体労働に従事している人には、不眠はほとんどないようです。

要するに朝早く起きて戸外で体を動かせば、誰でも寝られるのです。十分体を動かさなかったり、パソコンばかり見て脳を覚醒して体を使わないような生活をしていれば、寝られなくなるのはある意味当然のことです。

それを、睡眠薬で麻酔をかけるように無理やり眠らせてよいものでしょうか?眠りたいときに好きなだけ眠れないことは、不眠症ではありません。食べたいときに好きなだけ食べられなくても、病気ではないのと同じことです。したがって、眠れないからといって薬を使うべきだというものではないのです。

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